26歳独立独歩第44話「死ぬ寸前に立ち塞がる壁」の話

こんばんは。たけぞうです。独立独歩第44話

今回のテーマは「死ぬ寸前に立ち塞がる壁」の話

みなさん、「死ぬ寸前に立ち塞がる壁」ってどう思います。

何それ?死んだことないから分からないなー。死ぬ寸前にも壁があるの?俺は死を想像しているぜ。

いろいろあると思います。良いと思います。

ここで一つある物語をどうぞ。

今、ある一つの物体が動き出した。物体と呼ぶには心細いほど弱弱しくそして小さい。

その色は黒なのか黄色なのかはたまた青なのか検討がつかない。

しかしそこには僅かながら力を感じる。

光が宿っている。

それが今、命を持ったように動き出した。

ある一つの生命から飛び出した光はものすごいスピードで暗いトンネルを駆け巡る。

これまでを確かめるように。それがその物体の使命のように。暗いトンネルを駆け巡る。

飛び出してきた時とは想像がつかないほどにその光は大きく力強い。

雨が上がり出番を待っていた真夏の太陽の様に。

おそらくその物体の持ち主は今息絶える寸前か、すでに息がないような状態かもしれない。

それでも、最後の力を振り絞り自分の中から魂を吐き出し人生を振りかえりさせているのだ。

その、彼のものなのか彼女のものなのか分からない魂は産声を上げた瞬間から

そしてまさに今死ぬ寸前までの人生を永遠のような一瞬の速さで進むのだ。

そこで気付くだろう。

人生は長いようで短い。人生は短いようで長い。色んなことがあった。

悲しい事。嬉しい事。楽しい事。辛かった事。つまらない事。裏切った事。裏切られた事。

夢見た事。夢を諦めた事。戦った事。勝った事。負けた事。逃げた事。恥をかいた事。誇れる事。

後悔した事。感謝した事。好きだった事。思いを伝えられなかった事。間違った事。正しかった事。

家族の事。友達の事。恋人の事。自分の事。そしてやり残した事。

その一つ一つに一喜一憂はしない。良し悪しの判断などそこには存在しない。

ただ確かめるために光は突き進む。長く短く、細くて広い道をひたすら突き進む。

そして人生を通り過ぎたその時

「ドンっ」

壁にぶつかった。

その壁は大きく、輝いているようで輝いていない。その形を捉えることは出来ない。

ただ、壁であることは確かだ。そしてとても懐かしくそれは暖かく冷たい、冷たく暖かい。

その心地よさに身を委ね消えてしまいそうになるが、まだ確かめていない事がある事に気が付く。

魂は最後の力を振り絞ってその壁を見上げるのである。

そこに合ったのは「答え」だった。誰にも邪魔されない自分だけの「答え」。

その瞬間人生は終わりを迎えた。

最後に感じたものは「絶望」か「満足」かそれは誰にも分らない。

ただ何かを感じ消えていったのは確かだ。それは自分にしか分からない。

いかがでしたでしょうか。笑われるかもしれませんが僕はこういう風に考えています。

死ぬときに全ての答えが分かる。その時に自分は何を感じ死んでいくのか。

そこにあるのは「絶望」なのか「満足」なのか分かりません。

ただ、自分の心に従い懸命に生きていく人間の方が「満足」に近いものを感じることが出来るのではと考えいています。

僕が「死」について語るのはおこがましく少し気が引けましたが、1年前から自分の死ぬ姿というのを意識的に僕は思い浮かべるようにしてます。そこから逆算して行動を決めるよう心がけています。

僕ら人間は一人一人違うけど生きていくことと死んでいくことに関してはみんな同じですよね。

すでに生まれてきてしまっているのであれば死ぬことが分かっているはず。

人間の致死率は100%です。

だったら最後に自分の人生に満足したいですよね。

僕はそんな風に思っています。

自分の「死」を想像することで今は大きく変わります。

答え合わせの時、

間違ってなかった。辿り着けた。

そんな風に思えるように生きていきたいですね。

それでは、ばいばい。

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